事務局の山口です。
遅くなりましたが、傍聴報告記です。
裁判傍聴に参加して(傍聴記)
今回も事務局長として、公判傍聴に参加してきました。そこでの様子について報告を簡単ではありますが記述します。
(1)公正審理を求める署名の提出
今回、1391名の署名が集まりました。みなさんありがとうございました。公判前に、地方裁判所に行き、裁判官に手渡しに行きました。残念なことに裁判官は、別の用件でいませんでしたが、事務官の方が対応していただきました。
後に、被告側弁護士との話で、裁判官が「確かに受け取りました。目を通しました」という趣旨のことを言われていたと聞き、一安心しました。これからもこの裁判を多くの県民が監視している、見守っているということを裁判所にもアピールしていくことは必要であると感じました。特に、今回の検定のように恣意的・政治的に裁判を利用する人間・組織がある中で、「公正な審理を求める」ことは、裁判所に対しても私たち達のとりくみが良心的で理性的なものであることをアピールすることになればと思っております。
その後、記者会見を実施し、これまでの裁判支援の経過、裁判の問題点について取材を受けました。それらの内容が、全国紙の紙面作成に一部活用されているようです。
(2)裁判傍聴〜原告側の主張を中心に
今回は、120名いるかいないかという状態でした。沖縄からは、代表である高嶋先生、安仁屋政昭先生も参加して頂き、合計6名が傍聴に行き抽選にも全員当選するという結果でした。前回のような組織的動員が原告側にはかかっていないような印象でした。
被告側の口頭弁論は、別紙資料に要旨がありますのでご覧下さい。前回の原告側の主張に対して、反論を実施しております。
原告側の口頭弁論は、率直に言って破綻しかかっているという状態でした。資料としては、「沖縄集団自決冤罪訴訟」支援会のホームページに掲載されています(正確には南木氏のHP)。アドレスは、http://www.kawachi.zaq.ne.jp/minaki/(南木の資料室)となっております。ここでは、2つ紹介したいと思います。一つは、被告側から出された米軍海兵隊歩兵77師団作戦報告書について、延々と英文法的解釈を出して、米軍リポートには、命令を意味するcommandではなく
「Japanese PW’s consisted of approximately 100 civilians, Two inclosures were established, one for males and one for women and children. Civilians, when interrogated, repeated that Japanese soldiers , on 21 March, had told the civilian population of Germa to hide in the hills and commit suicide when the Americans landed. Interrogation also revealed that Japs had been in much greater strength on the island but had been evacuated to Okinawa in early March.」
この英文につき、林教授は、第1文、第2文のみを取り出し、次のように訳している。
「約百人の民間人をとらえている。二つの収容施設を設置し、一つは男性用、もう一つは女性と子ども用である。尋問された民間人たちは、三月二十一日に、日本兵が、慶留間の島民に対して、山中に隠れ、米軍が上陸してきたときには自決せよと命じたと繰り返し語っている」(乙35の2)
そして、林教授は、この自らの翻訳文を基に、「軍命令」の存在を主張しているのである。しかし、林教授による翻訳文は、英文和訳としても大いに不正確なものであった。
told(網掛け部分)であることを主張し、命令ではなかったと主張していました。
もう一つは、渡嘉敷島において手榴弾が不発だったことについて、不発だったのは住民が使い方を教えていなかった、つまり軍は自決命令を出していないという論理でした。(資料2参照)
このように、原告側の主張は、前回の公判の報告でも指摘しましたように、すでに「住民が軍命で「集団自決」したこと」は認めており、全体状況については把握は一切なく、部分否定をもって全否定するという行為を上記のようなやりかたで説明しているところに、原告側の破綻があると岩波書店も指摘していました。
裁判の中では、大きな事件がありました。それは、報道解禁まであるにもかかわらず、教科書検定結果について口頭弁論で述べたことです。彼は今回の結果を成果であるとして、堂々と述べ文部科学省も認めた内容をもって、裁判所にも正しい判断をと述べ、報道に対する責任のなさだけではなく、裁判所に対してもこの裁判が政治的なものであることをアピールするような言動を行いました。この点について、大阪支援会の事務局長が直接弁護士に尋ねたところ、「マスコミからコメントを求められて知っていた」からと答え、それは報道されるまで公にしてはいけないことではと問いただすと、無口にコメントしなくなったとのこと、このような感覚の弁護士がいる事自体ちょっとびっくりですが、マスコミに対しても大きな約束違反を行ったとマスコミの人たちももっと怒るべきではないかと思いました。キャンペーンのためなら何でもするという彼らの姿勢が良く顕れていたと思います。そのあたりの詳細は資料1をご覧下さい。
裁判の今後の日程についてですが、次回5月25日までにそれぞれが証人申請を実施し、それぞれの申請について意見を出した後、裁判官が決定します。証人尋問は、7月27日10:00〜17:00になる予定で、予定だと2日で証人調べを終えたいという意向ですので、次9月以降に一日実施されれば終了ということになります。そうすると年内判決の可能性もあります。ですので、裁判支援は7月が大きなヤマになります。7月には多くのみなさんで沖縄から押しかけて、一人でも多くの方が傍聴し、裁判で何が明らかにされていくのかをチェックできるようにしたいと思います。
(3)大阪の支援連絡会における学習交流会
今回の学習会は、教科書採択の結果も受けまして大きなとりくみをすすめていくことが確認されました。大阪では5月24日に前日集会として、これまで以上の規模で弁護士も読んでシンポジウムを開催するとのことでした。もちろん沖縄からも講師が参加しますが、参加者としても多くの方が沖縄の声を発信することが重要なのではないかと思います。
また、この場で大阪支援連絡会と共同で抗議声明を出すことを、私から提案させていただき了承されました。その結果4月2日の声明は両団体名で出すことができました。
学習会全体は、沖縄研修旅行の報告を中心に、金城重明さんの証言などをしっかり聞いていただき渡嘉敷島での様子を具体的に学ぶ場面となっていました。弁護士の方々もしっかりと聞いていましたので、やはり本人のまた、現場の様子を見ることは大事なことであったと実感いたしました。
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