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共同声明です

【共同声明】検定審議会・作業部会の検定制度見直し最終報告は改悪であり、
これに基づく教科書検定制度改悪に断固として反対し、白紙撤回を求める

                              2008年12月11日
           大江・岩波沖縄戦裁判を支援し沖縄の真実を広める首都圏の会
                   大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判支援連絡会
            沖縄戦の歴史歪曲を許さず、沖縄から平和教育をすすめる会
                         子どもと教科書全国ネット21
                            日本出版労働組合連合会
                 連絡先:子どもと教科書全国ネット21
                     ℡:03-3265-7606 Fax:03-3239-8590

 教科書検定制度見直しをすすめていた教科用図書検定調査審議会(検定審議会)の作業部会は、12月11日、最終報告をまとめた。私たちは、作業部会が検討をはじめた直後の2008年4月に検定制度の抜本的な改善を求める具体的な要請を文部科学大臣と検定審議会に提出していた。今回の最終報告は、以下に明らかにするように、沖縄県民をはじめ、私たちや多くの人々が求める改善には程遠い内容である。
事後に公開するという議事概要や調査意見書などは、昨年の沖縄戦「集団自決(強制集団死)」検定の訂正申請決着の際に、沖縄県民、市民、国会の追及などによって日本史小委員会が公開したものである。教科書調査官の氏名・職歴もすでに公開されている。また、判定案、部会・小委員会の開催日、委員の所属や出欠状況など今回新たに事後に公開するとしたものは、すでに情報公開法で開示されている。作業部会報告は9か月もかけてすでに公開されたものを制度化するだけにとどまっている。それだけでなく、「透明化」とは逆行する検定のいっそうの密室化をめざす内容になっている。あたかも「改善策」のように見せ掛けいっそうの改悪をすすめる狡猾なやり方と断ぜざるをえない。
この最終報告は、子どもの成長発達に役立つ教科書づくりではなく、国・政府の主張を教科書に盛り込ませ、教科書を国民支配(教化)のための手段、すなわち「教化書」にすることをねらい、国が教科書をより統制する検定制度への改悪だと断ぜざるをえないものである。私たちは、この報告に基づいて検定制度改定が行われることに、断固として反対することを表明する。以下に最も重要な問題点について指摘する。

一、検定手続きに関すること
1.検定過程について一層透明化するとうたっているが、調査意見書、判定案、部会ならびに小委員会の議事概要、委員の所属を検定終了後に公表するとしたのみで、「検定申請図書提出以後のすべての審議過程の傍聴を含む公開」という私たちの要求とは程遠いものであり、検定過程の透明化はほとんど達成されていない。

2.今回公表するとした資料について、すべて検定終了後の公表としたことは、沖縄戦「集団自決」検定問題を通じて社会的批判が強まった検定過程の密室性という問題をなんら解決することにならない。

3.部会・小委員会について、議事録を作成せず、議事概要のみの作成・公表としたことは、審議過程の密室性を従来通り維持することにほかならない。

4.検定審議会の全体会議については、議事概要の作成・事後公開さえも言及しておらず、検定審議会の審議は傍聴も認めずまったく公開されないことになる。これは文科省管轄の中央教育審議会の公開性と比較してもきわめて異常なことである。作業部会は、非公開とする理由を「静ひつな環境における専門的かつ自由闊達な審議の確保」のためだとしている。では、中教審は「専門的かつ自由闊達な審議」がなされていないというのだろうか。検定審議会は他人に聞かれると困るような議論をしているのか、公開では自由に意見が述べられないというような自信のない人たちが委員になっているのかと疑いたくなる。

5.逆に「静ひつな環境の確保」と称し、申請図書の情報流出に関して、調査審議の一時停止の措置等が実際に適用されるよう明確化するとしたことは、透明化に逆行する重大な問題である。これは検定過程における情報の公開をこれまで以上に厳重に統制し、密室化を一段と強化するものである。
またこれによって、これまで文科省自身が情報流出の規制対象を発行者すなわち教科書出版社に限定されるとしてきたのを改め、制度見直しに関する検定審議会の審議経過のなかで、教科書協会など一部の勢力の主張を受けて、規制対象を教科書執筆者にまで拡大しようとねらっているものと考えられる。このことは、教科書の内容や検定に関する関係者の自由な議論を圧殺するものであり、民主主義社会の基盤として憲法が保障する言論表現の自由を圧殺するものといわなければならない。

6.「調査審議の一時停止の措置」によるこのような不当な情報規制を訂正申請についても適用するのは、昨年の訂正申請の際に、執筆者が申請案文を公表したことを今後はこの措置によって規制することをねらうものである。これはまさに暴挙というほかない。

7.検定意見の伝達方法については、検定意見書が「誤解するおそれがある」など、きわめて抽象的表現でしか記述せず、内容についてはもっぱら教科書調査官の口頭による伝達によって示され、それによって調査官の恣意的な個人的見解と思われるものによって実質的に検定が行われてきた場合がままあったことが批判されてきた。しかしこの点についても、「必要に応じ、検定意見書をさらに分かりやすく記述する」「時間的余裕をもって補足説明の場を設ける」などと述べるのみであり、検定意見を読めば内容がわかるようにきちんと文章化されて正確に伝えられる保障は何もない。

8.検定審議会委員及び教科書調査官の選任については、きわめて抽象的に従来の方式によることを述べるにとどまり、関係学会の推薦など、実のある改革案はなんらみることができない。教科書調査官の氏名・職歴の公表もすでに行われてきたことである。調査官の役割・職務を明確化するとはいうものの、それがこれまでの批判にこたえて調査官権限の縮小に向けたものなのか、それとも別の方向性をもつものかはなんら明らかにされておらず、この点も結局、従来の枠組みをなんら変更するものとはいえない。

9.以上をまとめるならば、結局、透明化とはいっても従来の密室検定の枠組みをなんら変えるものではなく、従来の枠組みを動かさない範囲内において、形ばかりのいくつかの文書の事後公開をうたったに過ぎない。ここでいわれている方式は、沖縄戦記述に関する2007年度の訂正申請においてとられた方式とほぼ等しく、その経験に照らしても、密室検定の枠組みを変えるものでないことは明らかである。

10.教科書記述の正確性を確保するためと称して、著作者・監修者の担当箇所・役割を教科書上に明記することを促すとしているが、それが正確性の確保にどう役立つというのか、きわめて不可解というほかない(これについては「新教育課程に対応した教科書の改善方策」にも重複して取り上げている)。検定審議会委員の誰が、どのような意見を述べて、それが検定意見になったことがわかる議事録は作成しないで、著作者・監修者には担当箇所・役割がわかるようにするというのは明らかにダブルスタンダードである。
これまで教科書を攻撃してきた右翼勢力が、著作者の担当箇所の明示を文科省あるいは各教科書会社に求め、それにもとづいて著作者個人の自宅にまで脅迫行為を行った例がみられた。その後、文科省は検定申請に際して、著作者の担当箇所を明記した添付書類の提出を求めるにいたっている。そのうえさらに教科書本文にまで明記を求めるのはいかなる目的なのか。前記のような暴力行為に加担するつもりなのか、もしそうでないとするなら、なにゆえにこのようなことを求めるのか、文科省・検定審議会はその理由を明示すべきである。

11.家永教科書裁判第3次訴訟最高裁第3小法廷(大野正男裁判長)判決(1997年8月)によって、4か所の検定に間違い、違法があったことが確定している。検定制度を見直すなら、こうした間違った検定、違法な検定がなされないような防止策を検定規則に盛り込む必要がある。これは密室検定とも深くかかわるものである。ところが、作業部会の報告はこの問題にふれていない。何らの議論もしていないとすれば重大な問題である。

12.「11」の例にもあるように、これまでも文部省・文部科学省は間違った検定を行った経緯がある。07年の沖縄戦「集団自決」検定問題では、沖縄県民や本土の市民、私たちの検定意見撤回の要求に対して、文科省の布村幸彦審議官(当時)は、当初、検定意見を撤回する規則がないので撤回できないと主張していた。間違った検定意見を付けたことが明らかになったときに、それを撤回する規則がないのは明らかな制度上の不備である。沖縄戦検定問題からはじまった今回の検定制度見直しでは、検定規則にこの規定を盛り込む絶好の機会であった。しかし、作業部会報告はこの問題にふれていない。何らの議論もしていないとすれば、明らかに怠慢である。

二、新しい教育課程に対応した教科書の具体的改善方策について
1.新教育課程に対応した「改善方策」にもきわめて重大な問題が含まれている。全体として、改定教育基本法、改定学校教育法、新学習指導要領にもとづき、とくにそれらで示された「愛国心」「道徳心」「奉仕の精神」など、個人の内面にかかわる国定の教育目標・理念の徹底をはかろうとしていることは、教育をますます国家の定めた目標に従属させようとするものであり、日本国憲法や子どもの権利条約に照らして許されないものである。

2.検定申請時の添付書類として、各教科書の内容と教育基本法等の目的・目標との対照表を提出させることは、すべての教科の教科書の内容を改訂教育基本法第1条・2条、学校教育法第21条、新学習指導要領が示す教育目標に従属させようとするものである。これは、具体的にはすべての教科の教科書に対して、愛国心や道徳心などを盛り込むことを強制し、それらが教科書のどこに書かれているか、どの教材が該当するかを対照表にして提出せよ、というものである。愛国心・道徳心などをすべての教科書に押しつけることをねらうものであり、断じて認められない。

3.「発展的な学習内容」をその分量とともに原則自由化することは、教科書の上でも学力格差を促進することになる。それは、私立学校はもとより、学区自由化とあいまって公立学校においても学校格差、教育内容の格差の拡大をもたらすことになる。なによりも子ども自身のためにすべての子どもの成長発達を促す教育の大原則に照らし、教育の格差拡大を導く措置に反対する。

4.「公正・中立」「一面的な見解の断定的な記述の排除」がことさらに強調されているが、その根底には改定教育基本法・学校教育法・新学習指導要領のはなはだ議論・異論の多い教育目標達成がすえられている。その目標と異なる見方が、いっそうの強権的な検定によって一方的に排除される危険が強いことを指摘せざるをえない。また、「バランスが取れているか否か」「断定的記述かどうか」は誰が判断するのか。これまでの「実績」が示すように、教科書調査官の恣意的・独断的判断に委ねられることになり、結果として教科書記述が歪められることになるのではないか。

5.現行検定基準の学習指導要領の「内容の取扱い」を「不足なく取り上げていること」が、学習指導要領によって教科書をがんじがらめにし、創意工夫した教科書づくりを阻害している。また、この検定基準が教科書調査官による恣意的検定の温床になっている。私たちはこの基準の削除を求めてきたが、作業部会報告はこれについても何もふれていない。

三、全体的な問題と要請
1.今日の検定制度における根本的問題は、国家権力によって教科書記述の内容が一方的、強権的に修正させられるというところにある。このような検定の強制性を当面少なくとも緩和し、それぞれの教科内容にかかわる学問的論議がより柔軟に反映されるようにすることが必要である。しかし今回の検定制度見直しには、そのような観点は一切みられず、逆に検定の強制性のいっそうの強化の方向しか見えてこない。今回の見直し案がそのまま実現されるならば、教科教育も教科書内容も衰弱していくしかないであろう。

2.私たちはかねてより、検定制度の抜本的改革の方向として、教科書調査官制度の廃止、検定制度の段階的廃止なども提案してきた。検定制度の見直しをいうのであれば、それらについても、当然しかるべき審議をし、その実現にむけた方向性をうちだすべきである。

3.よって、作業部会報告を白紙撤回し、上記のような問題点を解決するための検定制度見直しの抜本的再検討を求めるものである。

                                     以上。
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